JavaScriptでAR。FLARToolKitをJavaScriptへ移植「JSARToolKit」
JSARToolKitはFlash用ARライブラリFLARToolKitをJavaScriptに移植したライブラリになります。
マーカーを使ったARというとマーカーを認識するカメラが必要になりますが、HTML5ではWebカムのAPIはまだ一般的ではありません。そのためFlashを使うのですが、有名なものとしてはFLARToolKitがあります。そんなFLARToolKitをJavaScriptにポートしたのがJSARToolKitになります。
左側が解析前の動画。中央が認識状況、右側がARを反映した処理になります。
こちらも左側が解析前。解析後はマーカーの上に赤いマークが表示されています。
デモ。マーカーの上にFlickrの画像を反映しています。紙を動かしてもきちんと追従するのでまるで紙に写真が描かれているかのようです。
こちらは面白い。物体がマーカーの上でバウンドしています。マーカーに接触すると画像が震えるアクション付き。
JSARToolKitはWebカムにアクセスするのではなく、既にマーカーを撮影した動画をリアルタイムに解析してその上にARを重ねる手法をとっています。今後Webカムへのアクセスが一般的になれば、まさにJavaScriptだけでARが実現するでしょう。
JSARToolKitはJavaScript製、GPL v3のオープンソース・ソフトウェアです。
MOONGIFTはこう見る
AR技術はスマートフォンで花開くかと思われましたが、実際にはそれほど普及していません。セカイカメラも登場時は大きくもてはやされましたが、実際に使ってみると思った感じではないといった雰囲気でした。今最も熱いARデバイスと言えばGoogleグラスになるでしょう。
スマートフォンを掲げて云々、というのはやはり面倒過ぎたということでしょう。となると代わりになるデバイスが求められます。マーカーを使ったARであればタブレットのような大きな画面のが迫力があって面白いかも知れません。まだまだ可能性が探求されていない分野だけにエンジニアとしては面白い技術です。