MarkdownからePubへの変換も。Haskell製相互ドキュメント変換ソフトウェア「Pandoc」
Pandocは多様なドキュメントフォーマットを相互変換するソフトウェアです。
今、世の中には様々な記法が存在します。そうした各種記法を相互にコンバートしてくれる夢のようなソフトウェアがPandocです。2007年に紹介したことがあるのですが、その時を遥かに凌駕する進化を遂げていたので再度紹介したいと思います。
インストーラーで簡単にインストールできるようになっています。Mac OSXはインストーラーの他、MacPortsからもインストールできます。Windowsにはバイナリがダウンロードできるようになっています。
インストールはウィザードに沿って進めていくのみ。管理者権限が必要です。
利用はターミナルから行います。まずはヘルプ。オプションが実に多彩です。入力フォーマットはJSON/Markdown/RST/Textile/HTML/LaTeXなどになります。逆に出力は左記に加えてS5/Slidy/DocBook/OpenDocument/Context/Texinfo/man/プレインテキスト/MediaWiki/Org-mode/ODT/ePubになっています。
変換元になるファイルです。Markdownフォーマットで記述されています。
変換はコマンド一つで完了します。まずはHTMLへ変換しました。
オンラインのテスト環境も用意されています。Org-modeへの変換がなかなかいけてます。
こちらはOpenDocument形式です。これで各種オフィススイートに渡すのも問題なさそうです。
MediaWikiもあります。Wikiコンテンツをテキストファイルで下書きするのに使えそうです。
markdown2pdfというコマンドを内包することで、PDFへの出力にも対応しています。Haskellライブラリを提供しているのでHaskellから操作もできます。
PandocはGPL v2のオープンソース・ソフトウェアです。
MOONGIFTはこう見る
プログラマーはドキュメントを書くのもプログラミングエディタを使ってテキストベースで作成したいと考えています。それに対してオフィスで使われるドキュメントフォーマットはHTMLであったりWord、PDFであったりします。そのためにわざわざ専用ツールを立ち上げていたら生産性は大きく損なわれるでしょう。
Pandocはその仲介役を担ってくれる面白いソフトウェアです。Pandocを使えばMarkdownで記述しておいてHTMLやOpenDocumentへ変換できます。さらにePubにも変換できるのが魅力的です。コンテンツをMarkdownで保存しておくことで様々な利用法が考えられるようになりそうです。