OpenUDIDはUDIDに変わるユニークなIDを取得しようとするiOS向けライブラリ。

OpenUDIDはiOS向けのオープンソース・ソフトウェア。iOS5から開発規約が変わり、UDID(端末識別ID)へのアクセスが禁止されることになった。元々UDIDの利用については勧められなかったが、明確に禁止されることになった。これによって様々なアプリ、サービスが影響を受けると思われる。


肝の部分

広告系のシステムはもちろん、コンテンツのダウンロードにUDIDを使っていたアプリも多いのではないだろうか。UDIDの代わりを目指すソフトウェアとしてOpenUDIDを紹介しよう。

OpenUDIDはUDIDに変わるユニークなIDを提供することを目指している。使っているのはgloballyUniqueStringだ。これをMD5でハッシュにしたものをベースに固有のIDを作っている。globallyUniqueStringはユニークではあると思われるが、アプリを再インストールした時でも同じIDが返ってくるのだろうか(筆者未確認)。

よく使われるのはMacアドレスを使ったものだが、これは偽装もできセキュリティ的な問題が大きい。UDID自体が持つ完全な端末認識情報を悪用するプライバシー問題もあるので、同じような使い方はOpenUDIDでは難しいのかもしれない。アプリ間で共通でなくても良いくらいのユニークなIDであればOpenUDIDで代用できそうだ。

MOONGIFTはこう見る

ガラケーでは当たり前のように端末識別番号を使って簡単ログインが実現されていた。だがそれはキャリアのネットワークを使っていることである程度担保されていたものであり、Wifiを使ったりスマートフォンが登場してきたことによって端末を特定する情報を悪用することで簡単にセキュリティを突破できるようになってしまっている。

Appleでは位置情報の不正な記録(Appleはミスだとしているが)によってプライバシー問題になってしまった。そのため、極力そういったプライバシーに関わる情報は出さなくなるだろう。開発者としてはそういった個別(個人ではなくとも)の情報に関わるのは控える方が賢明と言えるだろう。

ylechelle/OpenUDID - GitHub