hazはWebブラウザごとのHTML5/CSS3対応状況を表示するWebユーティリティ。

hazはHTML5製のフリーウェア(ソースコードは公開されている)。HTML5の登場によって、Webの標準化が進みこれまでにあったようなWebブラウザごとの方言や互換性維持の手間が減る。そう思われているが実際にはそう簡単ではない。


Google Chrome

Webブラウザによって実装状況は異なるのが現状であり、サポートされている機能やCSS3のプロパティも異なる。そうしたWebブラウザごとの違いを確認できるWebサイトがhazだ。

hazはHTML5/CSS3のプロパティ、API、入力フィールドの種類について対応しているかどうかを調べて結果を出してくれる。左側に調査項目が出て、そのサポート状況が右側に出る。YESと出ていれば問題なしで、MAYBEだと怪しい。NOは対応していない。各項目をクリックするとW3C等の仕様ページに飛ぶ。


Safari

これをWebブラウザやバージョンごとに確認すれば、最低限使っても良い機能やサポートブラウザを明記する際の判断になるはずだ。試してみると分かるが意外とWebブラウザごとのばらつきは大きい。とは言え基本的な機能は変わらないのでむしろHTML5を積極的に導入していくきっかけになりそうだ。

MOONGIFTはこう見る

この手の互換性の問題は常に存在する。HTML4の時にはJavaScriptでブラウザ互換性を吸収していたり、CSSハックも多数存在していた。HTML5/CSS3になっても一気に楽園になる訳ではなさそうだ。だがhazを見て、違いを吸収するライブラリが出てくる可能性もあるだろう。

企業などで提供するサービスはレガシーなWebブラウザをサポートするため、積極的にHTML5に飛び込むのは難しいだろう。だが、そんな時だからこそ個人がチャレンジしていくことができる。Webサイトを作る以外でもhazのようなサービスを提供するのも面白そうだ。

haz.io › HTML5 & CSS3 Browser Capabilities

philippbosch/haz - GitHub