iOS上でAndroidアプリを動かす夢を見る「in the box」
in the boxはiOS上でDalvik VMを動作させ、AndroidアプリをiOS上で動かそうとするプロジェクト。
in the boxはiOS用のオープンソース・ソフトウェア。筆者環境ではうまくいっていないのだが、非常に興味深いプロジェクトなので紹介したい。スマートフォンの世界は大きく分けて2〜5くらいのOSが争っている。iOSとAndroidが二強で、Blackberry、Windows Phone、webOSと続いている。
プログラマーにとっては各デバイス単位で開発するのは面倒であり、一つのバイナリで動かしたいと思うはずだ。それを実現するのが双方の環境で動作するTitaniumだったのだが、in the boxはJavaVMをiOSアプリにインポートしてしまう試みをしている。
in the boxはAndroid用のVMであるDalvik、そしてGingerbreadのAndroid APIをiOSにポートする試みを行っている。つまりAndroidで動作するアプリをiOSでも動作させてしまおうという訳だ。これがもし動くならば、Windows開発者でもiOSアプリを開発できる状態になりえるのだ(実際のコンパイルはMac OSXが必要だが)。
[s2If current_user_can(access_s2member_level1)]
[/s2If]
デモの動画ではAndroid用のアプリをコンパイルし、最終的にJarファイルを生成する。それを指定されたディレクトリの中に入れてiOSアプリとしてビルドすると、iOS上でDalvikが起動してJarファイルを実行するようになっている。今後の発展が気になるとても面白いソフトウェアだ。
MOONGIFTはこう見る
スマートフォンは開発者が新しい試みに挑戦し、それを発表できるとても面白いプラットフォームになっている。筐体が小さいためにリソースが限られ、できることが限られる。それをこじ開けて実装し、動作させるところに面白みがある。
それは同時に新しいビジネスチャンスでもあるということだ。TitaniumがJavaScriptでスマートフォンアプリをまとめて開発できる環境を用意していたり、FlashをHTML5に変換してiOS上でも見られるようにしたりする試みも行われている。ぜひ、果敢にチャレンジしてほしい。
in-the-box - Porting of Gingerbread Android runtime on top of iOS - Google Project Hosting