Webの体験を一歩未来に。OpenALをHTML5で実現する「WebAL」
WebALはWebブラウザで音楽を3D化する、OpenALをポーティングしたJavaScriptライブラリ。
WebALはHTML5/JavaScript製のフリーウェア(ソースコードは公開されている)。ゲームにおいてグラフィックスと同じくらい欠かせない重要な要素が音だ。音楽によって臨場感を出したり、よりゲームの世界に入り込みやすくなる。特にFPSのような3Dゲームはそうだろう。
キーボードで複数の音を操作するデモ
音が単調に聞こえていたら興ざめだ。左右のどちらから音が聞こえるのかによって、よりリアルにゲームを楽しめるようになる。そのためのオーディオAPIであるソフトウェアとしてOpenALが知られているが、それをさらにJavaScriptにポーティングしたのがWebALになる。
元々のOpenALはOpenGLに似せてあるらしい。つまりWebALはWebGLに似せ、組み合わせて使う事が想定されているのだろう。WebGLではグラフィックスのみだが、そこにWebALを組み合わせることでより臨場感溢れるWebゲームが実現する事だろう。
音を操作するデモ
機能はソフトウェアミキサー、3Dの位置に基づいたサウンド、ローレベルの動的生成ストリーミング、Flash(HTML5以外)とHTML5のサポートとなっている。幾つかのサンプルがあるが、複数の音を同時に鳴らしたり、XYZ軸で音を変えたりするものが分かりやすいだろう。
パラメータをいじると頭の中を音が移動していく様子が分かって面白い。WebALでWebGLから配置に関する情報を送れば、よりリアリティのあるゲームが作れるようになるはずだ。HTML5発展のためにも見逃せないライブラリになりそうだ。
MOONGIFTはこう見る
昔、マッチ箱を振るサウンドが流行ったが、音によってさも現実にあるように感じられてしまう感覚はとても面白い。3Dゲーム等リアリティを追求するタイプのゲームでは特に必要な要素だろう。プレーヤの向いている方向、距離、XYZ軸など様々な要素が絡むだけに難しい技術だ。
ゲーム以外であっても動画を左右に移動させた時に音も一緒に移動するとリアリティが感じられるだろう。Webの新しい体感を実現しうる、とても面白いライブラリだ。