Web上で音楽を演奏する。Audio Data APIの使い方を知る「HTML5 Guitar Tab Player」
HTML5 Guitar Tab PlayerはFirefox4で実装されているAudio Data APIを使った音楽演奏ソフトウェア。
HTML5 Guitar Tab PlayerはHTML5製/Firefox4用のフリーウェア(ソースコードは公開されている)。HTML5の新たな要素の一つにaudioタグがある。これによりプラグインを介さずに音声を扱えるようになった。音楽系サービスが人気を集める中、これは大きな意味を持つ。
演奏中
そして次期Firefoxである、Firefox4ではこのaudioに対して一歩踏み込んだAudio Data APIが定義されている。これを使うとJavaScriptで音楽を奏でたり、音楽ファイルにアクセスできるようになる。その実例と言えるのがHTML5 Guitar Tab Playerだ。
HTML5 Guitar Tab PlayerはFirefox4でしか扱えないソフトウェアだ。音楽を奏でる基になっているのはXMLファイル(MusicXML)だ。このファイルを読み込み、楽譜の上に音符を表示している。そしてplayボタンを押すと再生が開始される。ピッチは自由に変更可能だ。
再生速度は自由に変更できる
再生されている部分は赤い帯が表示されるようになっている。何が面白いかと言えば、ここまでの操作をJavaScriptとXMLファイルのみで行っているということだろう。HTML5の可能性を感じさせる、とても面白いソフトウェアだ。
MOONGIFTはこう見る
Audio Data APIについては現在、標準化が検討されている段階であってFirefox4でのみ扱えるものになっている。そのためW3Cの決定次第では流行らずに終わってしまう可能性もある。HTML5 Guitar Tab Playerについてはあくまでも実験的なものとして捉えるべきだろう。
だが大きな可能性を感じさせるソフトウェアではある。なお音楽を定義するXMLファイルはかなりサイズの大きなものなので、手作業で作れるものではない。このXMLを生成するためのサービスもまた、必要になるだろう。
Guitar Tab Player with the Firefox Audio Data API | Greg Jopa