UMLは2000年くらいからあったと思うが、何となくデファクトにはなっていない気がする。オフショアの開発などでは利用されているかも知れないが、ユーザとの会話の糸口で利用されているのを見た覚えはない。

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軽快に動作するモデリングツール

 

その理由の一つとして、ツールが重厚すぎるのが挙げられるのではないだろうか。スケルトンコードを出力しようとするためにツール全体の制約が多くなり、動作も重たくなっていく。あくまでもドキュメント補助ツール的に使うなら軽快に動作するUMLetを試そう。

今回紹介するオープンソース・ソフトウェアはUMLet、Java製のUMLモデリングツールだ。

UMLetはWindowsやMac OSX、Linuxで動作するソフトウェアで、3ペインの画面構成になっている。左にモデリングする画面、右上にモデルオブジェクト、右下にプロパティが表示される。面白いのはモデルがただツール上に並ぶのではなく、サンプルとしても動作している点だ。

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ツールバー部分(右上)がそのままサンプルに

 

コンポーネントなどがモックのように並んでいるので、どのような場面で使うべきものなのかがすぐに分かる。また、オブジェクトを配置した後にプロパティを編集するのだが堅苦しく項目が並ぶのではなく「bgcolor=grey」とテキストボックスに書けば良いというシンプルさがある。

動作はスタンドアローンまたはEclipseのプラグインとしても動作する。一般的にUMLツールはマウス操作が多くていやになるのだが、UMLetは直感的で柔軟性があり、開発者に向いたUMLモデリングツールと言えそうだ。

スケルトンコードを吐き出すような機能はないが、PDFやEPS、画像で出力することができる(日本語表示も対応している)。ドキュメントや全体図として位置づければきっと役立つだろう。

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PDF出力の例

 

**UML Tool for Fast UML Diagrams

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http://www.umlet.com/