コンピュータの高性能化と低価格化に伴って、世の中には無数のコンピュータが存在するようになった。全力で動いてロードアベレージが常に高いマシンもあれば、殆ど休眠状態のマシンもあるだろう。一台の超高性能なマシンを使うよりも、そのような休眠状態のマシンをつなげてパラレルに計算処理を行わせる方が価格も安く、耐久性も高くなるかもしれない。

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サーバ実行中

 

そのようなパラレルな計算処理を可能にするのがグリッドコンピューティングだ。その基盤となるソフトウェアがGridGainになる。

今回紹介するオープンソース・ソフトウェアはGridGain、Java製のグリッドコンピューティングだ。

GridGainは汎用的なグリッドコンピューティングシステムで、Eclipseを使ってライブラリを読み込み、実行処理をグリッドコンピューティングに行わせるデモムービーが提供されている。一つのマシン上でノードを複数立てられるようなので、無数のコンピュータがあればそれこそ計算処理の並行化ができるだろう。

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GridGainのWebサイト

 

コマンドラインの実行処理を別なノードで行わせて、その結果を受け取ることができる。だがライブラリさえ読み込んでしまえば開発者はそれと意識する必要はない。ただ普通にコーディングをしていけば(もちろん多少の向いたやり方があるだろうが)勝手にグリッド化されるのだ。

小規模なコンピュータ環境ではその特性を活かすのは難しいだろう。だが研究室や大型のWebサービスを展開する企業であれば需要があるかもしれない。高度なIT化を推進するための基盤になるグリッドコンピューティングをオープンソースで使えるというのはとても素晴らしいことだ。

 

GridGain - Open Cloud Platform

 http://www.gridgain.com/index.html