音楽を再生、管理するためのソフトウェアと言うと、管理インタフェースと再生インタフェースの二つが揃って提供されるのが当たり前になっている。例えばiTunesやWinAmpなど、大抵のソフトウェアがそうだ。

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実行オプション

 

だが、一つのアプリケーションで全てを行うと肥大化し、最適化されづらいものになっていく。そうした煩雑さから解放してくれるソフトウェアがこれだ。

今回紹介するオープンソース・ソフトウェアはMusic Player Daemon、音楽配信のためのデーモンだ。

Music Player DaemonはMPDという略称で知られるソフトウェアで、音楽が入ったディレクトリを指定して実行する。そうすると6600番のポートで待ち受けになる。楽曲のメタタグを解析し、自動でデータベースを作成してくれる。このデータはクライアントソフトウェアから利用可能だ。

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音楽を追加しているところ

 

すでにこのMPDを使ったクライアントソフトウェアは多数存在し、大抵のOS向けはもちろんEmacsやPHPなど多彩なジャンルにわたって提供されている。ネットワーク経由であればこそ、このように幅広いプラットフォーム、プログラム言語に対応できるのだろう。

ネットワーク経由で音楽を配信するので、サーバとクライアントは別マシンでかまわない。プレイリストに対応した再生はもちろん、ストリーミング配信やShoutcast向けの配信にも対応している。

こうした機能を一つのソフトウェアで行うのは無理がある。Web API同様にネットワークを活かして連携させれば、一つのリソースをみんなで共有できる。音楽を配信する際には検討したいソフトウェアだ。

 

MPD: Music Player Daemon

 http://www.musicpd.org/