現状のWeb APIが抱える問題は、エンタープライズレベルでのビジネス化が進まない点にある。データの取得法をRSSフィードやJSONを使って容易にでき、一般のユーザ向けであれば十分な反面、ビジネス向けに提供するには不十分な点が多い。

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ダッシュボード

 

もっと高度なレベルにしようと思うと、SOAPへの対応やドキュメントの充実などそれまでと違うレベルで考える必要性が生じる。そうなるとWeb APIを作ろうという意識も潰えてしまう、そんな悪循環にならないための施策がこれだ。

今回紹介するオープンソース・ソフトウェアはWSO2 Mashup Server、Web API/Mashupを簡単に作るためのアプリケーションサーバだ。

WSO2 Mashup Serverは独自のデータは持たず、外部のWeb APIを使ってMashupを作るのが基本になっている。が、そのデータをさらにWeb APIとして公開することができるようになっている。つまり自社のWeb APIをWSO2 Mashup Serverを使ってラッピングすることができるのだ。

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Mashup詳細

 

例えばSOAPへ対応するためのWSDLへも対応できる。バージョンは2.0または1.1に対応する。他にもXMLスキーマを自動生成したり、JavaScript(DOMまたはE4X)での出力もできる。

HTMLインタフェースが自動生成されたり、APIのドキュメントページも作成できる。外部のものを使って楽しむのも良いが、自分たちのサービスをラッピングして(ドメインも別になるだろうから、セキュリティ的にもちょうど良い)、エンタープライズレベルでのサービス提供にも利用できそうだ。

なお、Mashup開発はJavaを使って行う。専用のライブラリを利用することで開発も容易になっているので、Mashupを作ってみたいという人にもお勧めできるソフトウェアだ。

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WSDL

 

WSO2 Mashup Server | WSO2

 http://wso2.com/products/mashup/