『無償で立てるファイルサーバ』ではごく小規模な組織を対象に、出来るだけコストを掛けずにファイルサーバを構築するまでを説明していきます。尚、このコストは、ソフトウェア面でのコストであり、ハードウェア/ネットワーク/人件費/光熱費などは考慮されていません。

ソフトウェアの保証、サポートを考えるとベンダーから購入、依頼した方が良いと思います。が、予算の都合であったり、実験的なシステム構築であるとそうそう上手くいかない事もあるかと思います。そうした場合にできるだけコストを抑えてシステムを構築する必要があります。そう言った時の参考にしていただければと思います。

『無償で立てるファイルサーバ』では、まずOSのセットアップから行います。ここでは使い勝手とある程度の保証を期待して、RHEL(Redhat Enterprise Linux)のクローンOSであるCentOSを使います。

CentOSはRHELが提供しているパッケージの中で著作権に触れるロゴ等を置き換え、再度コンパイルし直したパッケージです。その成果は無償で提供され、誰でも利用する事ができます。

2006年5月現在、kernel2.4系のCentOS 3と2.6系のCentOS 4があります。この連載の中ではCentOS4を利用して構築を行います。

ダウンロード

まず、CentOSのダウンロードを行います。CentOSは各ミラーサーバ、またはBittorrentを使ってダウンロードができます。2006年05月現在の最新版はCentOS 4.3で、ISOファイル4つになります。CDの場合、インストール中にCDを取り替える必要があります。そのため、今回はDVD版を使ってインストールを行います。尚、DVDはBittorrentでのみ取得可能です。

DVDに焼いてインストール

ダウンロードが完了したら、メディアに焼いてインストールを開始します。ここからインストール作業の画面を出していきます。これらの画面はVMWare Playerを使って取得したものです。

インストール開始

インストール開始前の画面です。ここではそのままエンターキーを入力します。

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CDチェックです。DVDでもそのままOKを押せばチェックしてくれます。問題ない事が分かっていればSkipボタンを押してスキップする事もできます。

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Testボタンを押せばテストが開始されます。

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テスト中です。しばらく時間がかかります。

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テストをパスしました。OKボタンを押します。

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グラフィカルインストール

インストール開始です。Nextボタンを押します。

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言語を選択します。ここではJapaneseを選択しました。選択後、Nextボタンを押します。

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キーボード設定を選択します。ここではJapaneseを選択しました。選択後、次ボタンを押します。

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インストールの種類を選択します。ここではカスタムを選択しました。選択後、次ボタンを押します。

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ディスクパーティションの設定です。ここでは「Disk Druidを使用して手動パーティション設定」を選択しました。選択後、次ボタンを押します。

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ディスクの設定です。手動でパーティションを設定する場合はこのようになります。新規ボタンを押して、パーティションを追加します。

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適切にマウントポイント、ファイルシステムタイプ等を選択して進めます。

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ここでは次のように設定しました。尚、これはVMWare Player上になりますので実際のインストール時とは異なります。

  • /boot : 100MB

  • swap : 512MB

  • /var : 5,120MB

  • /usr : 5,120MB

  • /tmp : 3,072MB

  • / : 2,048MB

  • /home : 残り全て

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ブートローダーの設定です。変更される場合は適切に設定してください。設定後、次ボタンを押します。

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ネットワークの設定です。変更される場合は適切に設定してください。設定後、次ボタンを押します。

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ファイアウォールの設定です。変更される場合は適切に設定してください。今回はFTP以外のサービスを有効にしています。設定後、次ボタンを押します。

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追加の言語サポートです。変更される場合は必要なものを選択してください。追加後、次ボタンを押します。

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タイムゾーンの選択です。変更される場合は、適切なものを選択してください。選択後、次ボタンを押します。

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Rootパスワードを設定します。簡単なものは避け、適切な長さのものを入力してください。入力後、次ボタンを押します。

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パッケージグループの選択です。必要なパッケージを選択してください。選択後、次ボタンを押します。

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インストール準備完了です。次ボタンを押します。

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フォーマット中です。

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インストール中です。

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インストールが完了しました。メディアを取り出して再起動ボタンを押します。

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インストールが完了した後の作業については次のページになります。

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再起動、初期設定