Vizant

全体像の把握

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IT技術者であれば誰もが耳にし、実践している人も多いであろうUML。あれが必要とされた背景はやはりシステム開発がアウトソーシングされる流れ、そしてユーザ部門との行き違いがあったからだろう。

UMLの優れている点はシステムの概要を可視化している点だ。確かに確実な仕様は文言によって定義する必要があるが、ユーザ部門にとって伝えた事が大枠であっても『見られる形』になっているのは理解が進みやすいだろう。

それは開発部門にとっても同様だ。特にプロジェクトが大きくなればなるほど全体像をいち早く確実に掴めているかどうかは結果を左右しかねない。隣は何する人ぞ、では失敗するのが目に見えている。

本日紹介するオープンソース・ソフトウェアはVizant、JavaベースのビルドツールAntのタスク依存関係をグラフ化してくれるツールだ。

最も便利な点はこれ自体がAntのタスクになっているのでビルドを行う際に毎回自動起動させる事が出来るということだ。ちなみにTomcatのVizant図を見てみたが、どこがどうなっているのか直ぐには理解できない位に入り乱れていた。可視化してこの状態だと言う事は、実際の複雑さは計り知れない。

可視化する事は詳細の理解ではなく全体像の把握に役立つ。Vizantで全てを理解するのではなく、相関関係を理解しよう。それによって曇りが晴れてくる可能性は高い。

http://vizant.sourceforge.net/