Seasar
Seasar
実践から生まれたアプリケーションサーバ
実践に敵う理論なし、常にそう心掛けて物事に取り組むようにしている。確かに理論を知る事は必要だ。しかし理論の全ては実践のため、新たな理論を導くための理論は研究職に任せるべきだ。
パッケージ・ソフトウェアでよくありがちなのが、最大公約数的要望の実装か、万人の要望を叶えてしまう開発方針だ。利用するターゲットの像が出来ていない状態で開発が行われてしまうと、市場と投入した商品のミスマッチが起こってしまう。これはオープンソースでもいえる場合がある。
やはり実践で必要とされる機能を実装していくのが最も望むべき姿であろう。本日紹介するオープンソース・ソフトウェアはSeasar、実践から生まれたJavaアプリケーションサーバだ。
Seasarのコンセプトは「J2EEの解体と再構築,易しさと優しさ」。その中でトランザクション管理やコネクションプーリングと言ったJ2EEの売りを簡単に利用できるようにしている。
元々、外国為替取引システム用にそれらの機能が必要とされており、使い勝手の良いアプリケーションサーバを求められていた事で開発がスタートされている。実際に利用される事でバグフィックスされ、そして実際に運用で利用されている。正にニーズと理論がぴたりと一致したわけだ。
更に現在のバージョン(Seasar2)ではそれらの機能を普通のJavaのクラスからも利用できるようになっている。利用者の視点に立ち(Seasarを開発した比嘉氏自身、インテグレータの技術者)、実践で使えるものを提供している。理論は実践の中で培われ、次なる理論へと反映されているのだ。