Ingres
Ingres
企業のオープンソース化戦略の裏側
企業におけるオープンソース戦略とは如何なるものだろうか。企業とは自社のノウハウをもって、それをサービスとして提供する事で代価を貰う事で売上を伸ばす事を目的としている。そのノウハウが製品と言う形になっている訳だ。
それをオープンソースとして世間に公表してしまうと言う事は、その製品には既に資産的価値がないという事だろうか。いや、十分優れたものもある。サポートを付けて有料としている場合もあるが、わざわざ全員がサポートを受けるとも思いがたい。シェアの拡大、それも副産物的な結果でしか過ぎないだろう。
単純に考えれば社会への貢献が最も強いのかも知れない。より良い選択肢として貢献する事で、健全な競争を促す。そうであって欲しいものだ。
本日紹介するオープンソース・ソフトウェアはIngres、CA(Computer Associates International)が公開したオープンソース・データベースだ。2004年05月末位に発表にはなっていたが、最近やっとソースの公開に至ったので紹介したいと思う。
さて、このIngres、実はPostgreSQLの兄弟分なのだ。元々カリフォルニア大学バークレー校(UCB)でStonebreaker教授により開発されたのだが、この教授はPostgreSQLの前身POSTGRESの開発者でもあるのだ。優れた理論の上に成り立っているIngresにCAのテクノロジーが結合し、その結果がオープンソースとして公開されるのは大歓迎だ。
PHPからも実験的にIngres II関数が公開されている。他の言語からも続々出て、選択肢として考えられる存在になれば面白い。