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オープンソースQuickDraw 3D

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コンピュータに限らず、何処の世界でも現状に比べて優位性を持った機能が生き残るのは良くある事だ。自然界ではダーウィンの進化論と言われるし、ビジネスの世界でも同様の弱肉強食が起こっている。

しかし、生物が簡単に絶滅まで至らないのと同様にシェアは違えど生き残るケースの方が多い。更に、生き残るために姿形が変わる場合もある。

今日紹介するオープンソース・ソフトウェアはQuesa(ケサって読むんだよ、クリス)。かつてQuickDraw 3Dと呼ばれたApple社の3D グラフィックスライブラリである。昔、良く使っていたのだがオープンソースになっているとは知らなかった。

3DグラフィックスではOpenGLがシェアを大きく握っており、Apple社もこれを採用しているのでかつてのヒーロー、QuickDraw 3Dは不要になっていたのだ。それを救うべく開発されたのがQuesa、しかしQuickDraw 3Dのソースコードは一切使用されていないらしい。

しかしオープンソースになって良かった事もある。まずビジネス上の戦いから一歩身を引く事が出来た事、そしてサポートプラットフォームが増えた事だ。現在、Mac OS9、OSX、Windows、Linuxで動作するようだ。

業界標準を掴むのは常に困難が付きまとう。そんな中、敗れ去った技術があったとしてもこうやって別な道で生き残る事、過去の資産が継続して発展していく事こそが重要なのではないだろうか。

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