pgpool

エンタープライズへの挑戦

最近、システム開発と言うとその殆どが同じ意味になっている。クラサバ型で、インタフェースはWebブラウザ、サーバにはApacheと何らかの言語とデータベースを組み合わせたものになっている。時々データベースは別サーバになっている場合もあるが、概ね構成は似通っている。

データベースはいわゆるRDBMSで、Eコマース系・CMS系の情報系システムであればPostgreSQLやmySQL、基幹系のシステムであればOracle、SQL Server、DB2などを採用するケースが多い。ミッションクリティカルでない場合にはオープンソース系が採用されるような図式になっている。

商用とオープンソースの違いは何なのだろうか。一般的に思われるのは、データの安全性・完全性や信頼性の違い、負荷分散やバックアップの体制などで商用データベースに利があるとされるケースが多い。

本日紹介するオープンソース・ソフトウェア、pgpoolはそんな状況を打破する可能性を秘めたソフトウェアだ。pgpoolはPostgreSQLにおいてレプリケーション(リアルタイム同期処理)、負荷分散を可能にしてくれるのだ。

これにより、データの安全性、完全性、信頼性を高める事が出来る。更に、負荷分散(SELECT文の振り分け)を行う事によって場合によって2倍近い性能差を出す事さえ可能だと言うのだ。

特に便利だと思われるのは、既存のアプリケーションの変更が必要ないという事だろうか。普通のデータベースに接続している場合と見た目の相違がないので、今までの資産をそのまま活かし、且つ信頼性を上げる事が出来る。これは是非導入を検討していきたい。

オープンソースは大抵、趣味の範囲から開始されるのでビジネス的な側面は弱い場合が多い。しかし、PostgreSQLは次なる領域へ進みだそうとしているようだ。安全性、信頼性、完全性の向上は別次元のニーズへの回答となり得るだろう。

http://www2b.biglobe.ne.jp/~caco/pgpool/