OpenAP
OpenAP
オープン・ウェーブ
最近お目にかかる企業では、新しいオフィスはアクセスフリーになっている場合が多い。床下が持ち上がっていて、ネットワークケーブルを這わせるようになっている仕組みだ。
一昔前の会社なら、床の上にケーブルが出ている、またはカーペットの下に潜り込ませている等が多い。それに比べて随分綺麗に収まるようになったものだと感心する。しかし、配置換えなどの度にこれまで以上の苦労を経験してしまうようだ。人が潜れる位でないと却って大変な思いをしてしまう。
会社内にはノートPCが殆どだという企業であれば、無線LANでネットワーク構築を行うと言うのがお勧めだ。WEPの仕組み等がまだまだセキュリティ的に低い状況ではあるが、改善されるのも時間の問題だろう。現時点ではMACアドレス等で個別指定する事で、セキュリティ・リスクを最低限に、ユーザビリティ、管理コストの低減を最大限にする可能性がある。
本日紹介するオープンソース・ソフトウェアはOpenAP、オープンソースでアクセスポイントを構築してしまおうと言うソフトウェアだ。ソフトウェア・アクセスポイントに近いものになるだろう。
アクセスポイントとは、無線LANにおける中継機器の事だ。これを複数台配置する事で、広いオフィス全体を無線LANでカバーする事が出来る。ソフトウェア・アクセスポイントになると、無線LANのインタフェースを備えたPCにインストールする事で、そのPCがアクセスポイントとして利用できるようになる技術だ。
これによるメリットは施工全体のコストが下げられる事、更に普及が進むと言う事だろう。各PCが無線LANを行いつつ、アクセスポイントを兼ねる事が出来れば、ネットワーク全体が正に網目のように(見えないが)張り巡らされた状態になるのだ。
また、ソフトウェア・アクセスポイントの普及は、現在の無線LANが抱えるセキュリティ問題も解決する可能性がある。例えばポリシーや証明書のような、既存のPCが持つテクノロジーを応用できる可能性があるからだ。OpenAPにより、PCは更に自由な領域へと突入していく。