金盾を越える。中国向けTwitterクライアント「Embr」
Embrは中国においてTwitterへアクセスできない人たちが使うプロキシ兼Twitterクライアントです。
中国では金盾(グレートファイアウォール)によって多数のWebサービスがアクセス禁止になっています。その回避策として使われているのがHTTPSのプロキシです。中国内からTwitterを使いたい人たちが利用しているのがEmbrです。
EmbrはHTTPSで通信しているので検閲を逃れてTwitterを利用できます。単純にTwitterクライアントとしてみた場合でも機能が多く、便利なソフトウェアに仕上がっています。なおEmbrからTwitterへ直接アクセスするのではなく、別途Google App Engineのプロキシサーバを使ってアクセスするようです。
EmbrはPHP製、GPL v3のオープンソース・ソフトウェアです。
MOONGIFTはこう見る
今、世界中においてインターネットの自由が脅かされつつあります。日本ではダウンロードの違法化、USではSOPA、スペインでは既にSOPAに似た法律が制定されているといった状況です。WikipediaはUSやイタリア版を閉鎖して抗議したり、多数のWebサービスがSOPAに反対を表明していました。
背景にあるのは違法なファイルアップロードやファイル共有、著作権侵害などによるものですが、それによって健全な成長までもが脅かされるのはとても危険なことです。中国のレベルまではいかないと思いますが、今後どのように進展していくかは注視しなければならないでしょう。