Google App Engineを使ったAmazon S3クローン「baltic-avenue」
Google App Engineは、Pythonを使ってWebサービスを無料で使える便利なシステムだ。さらにGoogleの持つ無尽蔵のパワーを使えるので、スケーラビリティやパフォーマンスなどを殆ど気にすることなく開発に専念できる。
デモサイト
しかしこのソフトウェアはGoogleのパワーを普通と異なる使い方をしている。さらにそのパワーを外部からでも使えるようにするのだ。
今回紹介するオープンソース・ソフトウェアはbaltic-avenue、Google App EngineをAmazon S3ライクに利用するソフトウェアだ。
この発想は面白い。Google App Engineが持つスケーラビリティはAmazon Webサービスと比較される。それをさらに密接にしてしまうのがbaltic-avenueだ。互換性が高く、既存のAmazon S3向けのライブラリが使えるので、無料でオリジナルのAmazon S3を構築できるようなものだ。
セキュリティについても、自分だけのオリジナルであれば個別に制御することもできるだろう。データのストレージとして、Webサービスとの連携をはじめ様々な用途が考えられそうだ。
APIの対応はRESTについてのみ行われている。また、GET/PUT/DELETE/HEADなどが利用できる。ただしAmazon S3とは異なり、HTTPSの対応やbittorrent対応、オブジェクトのサイズ制限が1MB、Content-Encodingヘッダ未対応といった違いがある。
制限は幾つかあるものの、Google App Engineの利用法としては面白い。無料で使える点も含めると、小さなデータの集積場所として面白いかもしれない。
baltic-avenue - Google Code