Webの素晴らしさは、世界の一地域にいながらにして、世界中を相手にサービスを提供できる点にある。場合によっては考えもしなかった国の人を相手にビジネスを展開しているかも知れない。その際にベースになる共通言語としては英語が考えられるが、さらに世界各国に向けたサービス展開を行う上ではローカライズは欠かすことができない。

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スペイン語版

 

Railsでローカライズを行う場合にはGetTextを用いて行うのが一般的だ。だが、GetTextはローカライズを手早く行うためのライブラリであって、日付や通貨など各国によるところをうまく表現するのは難しかった。そこでこれを使ってみよう。

今回紹介するオープンソース・ソフトウェアはGlobalite、グローバルサービスを提供するためのRailsプラグインだ。

GlobaliteはGetTextのように各国に対応したラベルの変換処理を行うのはもちろん、日付のドロップダウンの並びを変更したり、国の中における州や県といった国によって内容の異なるものでも設定することもできる。

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英語版のフォーム

 

様々な細かい設定ができるので、Globaliteを使って英語版/日本語版を立ち上げたら、次の言語に対応させるのは容易になりそうだ。ロケールはブラウザの情報から読み込まれるが、別途指定して適用することもできる。

設定はGetTextのような独自ではなく、YAMLを使って行う。現状デフォルトで設定されているのは英語/フランス語/スペイン語/中国語/ドイツ語/ロシア語などで、残念ながら日本語は含まれていない。

英語版だけで良い、という意見もあるがやはりローカライズされている方が使い勝手が良いだろう。日本人が日本語のサービスを好むように、他の国でも母国語でのサービス展開が行われている方が利用度が高まるはずだ。

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ラベル設定。フォーマットはYAML

 

globalite - Google Code

 http://code.google.com/p/globalite/