PDFはAdobe Readerのみならず、様々なソフトウェアで表示できるようになっている。ビューワーが数多ければ、それだけ利用範囲も広がっていくだろう。

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例えば、別なシステムへPDFビューワーを組み込む場合は、これが面白い選択肢になるだろう。

今回紹介するオープンソース・ソフトウェアはPDF Renderer、100%JavaのPDFビューワーだ。

Javaで作られている利点は何だろうか。それは他のシステムへの組み込みを想定しているということだ。例えば、3D空間での利用だ。Javaでそのまま描画することで、PDFを画像に変換するような手間なくPDFを利用できる。

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他にも単純に表示したり、印刷前のプレビュー機能として利用するといったことが想定されている。Javaであるので、プラットフォームを超えて動作するのも利点だ。

現状、うまくいくファイルと失敗する場合とがある。大抵は日本語も表示されるが、時々消し飛んでしまうことがあるようだ。その点はまだ改良の余地があるだろうが、概ねレンダリング結果は良好だ。

PDFはアプリケーション間のデータの授受(再加工が不要な場合)にも利用できる。特に最近、ISO標準化も目指して活動が勧められている。今後に期待したいソフトウェアだ。

pdf-renderer: PDFRenderer Home Page
 https://pdf-renderer.dev.java.net/