Pixar社製。実際に使われている3Dレンダリング技術をオープンソース化「OpenSubdiv」
OpenSubdivはPixar社の開発したオープンソースのSubdivision surface技術実装です。リアルタイムに3Dオブジェクトのレンダリングができます。
世界最高峰の3Dアニメーションを創り出す企業と言えばPixarです。現在はディズニー傘下となっているPixarがリリースしたソフトウェアがOpenSubdivになります。オープンソースのSubdivision surface技術実装であり、リアルタイムに3Dオブジェクトのレンダリングを行うソフトウェアです。
レンダリングしました。リアルタイムに描かれているのが特徴になります。
デモアプリではちょっと分かりづらいですが、紹介動画の中では熊などのオブジェクトにリアルタイムにレンダリングを行い、実際に動かすと言ったことを行っています。基本的な3Dモデルデータを粗い頂点情報だけで管理し、計算によって滑らかなレンダリングを行う技術であるためにレンダリング結果が丸みを帯びてしまうのが難点だったのですが、OpenSubdivは独自の技術によってシャープなラインも描けるようになっています。
OpenSubdivはC製、Microsoft Public Licenseのオープンソース・ソフトウェアです。
MOONGIFTはこう見る
3D動画を制作している会社の方に話を聞いたことがありますが、扱うデータ量というのは半端ではなく大きく、数TBのファイルをレンダリングするのに何時間もかかるのはざらだそうです。そのため、何度もレンダリングを繰り返して確認したりするのではなく、ポイント、ポイントを押さえて後は実際にレンダリングを行ったタイミングで細かい点を確認しなければならないそうです。
レンダリングを行うサーバも巨大で高性能なマシンでなければならず、大きな会社でないとなかなか持てないようなサーバを使うそうです。そう考えると3D制作の現場は一昔の前のプログラマーの環境に似ていると言えます。今後、ハードウェアやソフトウェアの発展によって状況は改善されていくでしょう。そこにはコンピュータが発展したナレッジがきっと役立つでしょう。
Pixar open sources production animation code, patents • The Register