JRubyのコードをラッピングしてネイティブアプリ化「Rawr」
RawrはJRubyのコードをラッピングして各OS向けの実行ファイルを生成するソフトウェアです。
JRubyで書いたコードはJRubyさえあればWindowsでもMac OSXでも動くのが魅力ですが、そもそも環境を用意するというのが面倒です。そこで作成したJRubyソフトウェアをラッピングして実行ファイル化してくれるのがRawrです。
インストールします。JRubyのRubygemsから一発です。
rake rawr:bundle:appでMac OSX用、rake rawr:bundle:exeでWindows用実行ファイルを生成します。ただし生成するのはそれぞれのOS上で行う必要があります。
ファイルの内容です。やはりJavaをラッピングする形になっています。
この手のコンセプトのソフトウェアは昔からありましたが、Rawrもまた実行環境をそのままラッピングする形になっています。各OSにJavaの実行環境さえあれば後は実行ファイルだけで良いようです。速度的にはネイティブアプリに比べると遅いかもしれませんが、一つのコードかつ各OSで手軽に実行できるようになる魅力は大きそうです。
RawrはJRuby製、Ruby Licenseのオープンソース・ソフトウェアです。
MOONGIFTはこう見る
一つのコードが全ての環境で動作する、まさにJavaの原点とも言えるコンセプトを実現するソフトウェアです。Javaがクライアントサイドにおいて普及しなかった原因はUIコンポーネントが受け入れられなかったことと、実行する際にダブルクリックでできなかったことにあると考えられます。
もちろんbatファイルを実行して起動させるようにすることはできましたが、見た目の心証としてあまりよくありません。速度面で多少不利であってもダブルクリックだけで実行できるのは大きな魅力です。ユーザが受け入れるかどうかはそういったちょっとした使い勝手の良さにこそあるのではないでしょうか。