DropshipはDropboxのネットワークを使ってファイルを共有するソフトウェア。

DropshipはPython製のオープンソース・ソフトウェア。インターネットの本質は自由だ。そこに旧来の権利者たちが独りよがりの考えを持ち込むのでぎくしゃくしてしまう。自由さをもっと広めていけば、インターネットはさらに素晴らしいものになることだろう。


コマンド実行

その一つがP2Pだ。P2P自体は集権的な旧来のやり方を脱し、個々人のネットワークを活用するとても素晴らしい技術だ。しかしやり取りされるコンテンツの違法性によって規制がかかる。そして新時代のP2PとしてDropshipが登場した。なお既にDropbox側で対応し、ブロックされている可能性もある。

Dropshipが作り出す世界はTorrentに成り代わるものと言える。使っているシステムは何とDropboxだ。DropboxにあるファイルをDropshipを実行することでハッシュ的なJSONファイルを得ることができる。そのJSONファイルを使って同じくDropshipコマンドを実行するとファイルがゲットできてしまうという仕組みだ。

技術的に非常に興味深いシステムだ。全てのファイルが公開されるという訳ではなく、あくまでもJSONファイルを使った場合のみ取得できるようだ(サンプルでは筆者は失敗したが)。Dropboxはこれに反発し、規約を変更したとさえ言われているが、チャレンジングで面白いソフトウェアだ。

MOONGIFTはこう見る

Dropboxの規約変更によって、当局からの申請があればファイルを渡すという条項が追加された。それはこのDropshipによって違法性の高いファイルが放流されることを懸念してのことだったようだ。確かに任意のファイルをDropboxのネットワークを使って配信できてしまうというのは恐ろしい。

Dropboxではファイルをブロック化しており、それをSHA256のハッシュキーで管理しているらしい。それを逆手にとって作られているシステムだ。Dropboxが使っているのはAmazon Web Serviceなので、トラフィックが増えれば自ずと料金がかかっていく。動画やゲームなどの大容量なデータが配信されているのは恐ろしいことだ。DropboxをTorrent化してしまうという発想が突拍子もなく、まさにハッカーと言わんばかりのソフトウェアだ。

driverdan/dropship - GitHub