WallabyはFlashのflaファイルを読み込み、HTML5/JavaScript/CSSに変換するソフトウェア。

WallabyはAdobe製のフリーウェア。FlashはJavaアプレットが歩んでいた道を順調に突き進んでいた。特に爆発的に広まったのは動画プレーヤとして注目を集めた時だろう。全く順風満帆だったのに、変化は突如現れた。それがiOSだ。


変換画面

Flashを使わないというそれまでのWebを否定するような行動だったにも関わらず、Appleの熱狂的な信者そしてHTML5の波に乗ってFlashの地位は一気に脅かされた。そんな中、Adobeがついに踏み込んだのがHTML5への道であり、Wallabyになる。

WallabyはFlashのプロジェクトファイル(fla)をHTML5へ変換するソフトウェアだ。面倒な手順は一切不要で、ファイルをドロップして変換ボタンを押せば良いだけだ。Flashのバージョンは限定的だが、CS5であればウォーニングは出るものの、変換はうまくいった。


変換結果

生成されるのはHTML5/JavaScript/CSSなどとなっている。画像はSVGに変換される。アニメーションはうまく動かない場合もあるが、それは今後に期待する所だろう。HTML5向けのアニメーション作成ツールとしてもFlash CSが活きてくるかもしれない。

MOONGIFTはこう見る

AdobeとしてはHTML5化の流れはもう止められないと考えているのだろう。だがHTML5のアニメーションツールはまだそう多くはない。さらにFlash並みの使い勝手を誇るものは皆無だ。その意味ではHTML5さえもオーサリングできるツールとしてFlash CSの価値が向上する可能性はある。

ActionScriptはJavaScriptに近い言語になっているので、Adobeならコンバートすることもできるかも知れない。AmazonがKindleをアプリ化してハードウェアとしてのKindle Readerにこだわらないのと同様に、Flashもまた生成物にこだわらなくなるかも知れない。

via Adobe releases Wallaby, experimental Flash to HTML 5 conversion tool

Download Wallaby - Adobe Labs