GWT Mobile WebkitはJava製、iPhone向けのオープンソース・ソフトウェア。JavaScriptを用いずにWebアプリケーションを開発するためにGoogleが開発しているGWT(Google Web Toolkit)。PC向けの開発が容易になるのはもちろんだが、最近シェアが広がりつつあるスマートフォンに対しても使えるともっと便利だろう。

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ストレージAPI

 

そこで作られているのがGWT Mobile Webkitだ。特にiPhone向けを意識している。PC向けブラウザでは多数のバージョンが存在するが、iPhone向けであればSafariに限定できる。さらにHTML5にも対応しているので高度な機能を使えるようにしているのが特徴だ。

現時点では3つの機能が提供されている。一つはDatabase APIだ。もう一つはストレージAPIで、最後に位置情報取得用のAPIとなっている。それらの情報を活かしたWebアプリケーションがJavaScriptを書かずに利用できるのだ。さらにオフラインAPIについても現在開発が進められている。

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位置情報APIを使ったサンプル

 

iUIを使ってiPhone向けに最適化されたインタフェースで提供されている。iPhone向けの開発というとObjective-Cを思い浮かべてしまうが、HTML5でも十分に高度なWebアプリケーションが構築でき、さらにiPhoneにも対応する。Java技術者がiPhone向けに何かサービスを提供したいと思った時に最も手軽に使えるのではないだろうか。

執筆時のバージョン

  • gwt-html5-database(1.5.0)

  • gwt-mobile-webkit-geolocation(0.9.0)

  • gwt-mobile-webkit-storage(1.0.0)

 

gwt-mobile-webkit - Project Hosting on Google Code

 http://code.google.com/p/gwt-mobile-webkit/