IEにもHTML5のパワーを注入する「Google Chrome Frame」
Google Chrome FrameはWindows向けのフリーウェア。HTML5が魅力的なのは分かっているが、みんな心のどこかで主流にはならないだろうと考えている。それはなぜかと言えばHTML5をサポートしていないWebブラウザが最大のシェアを握っているためだ。全てのブラウザに共通して機能が提供できなかったり、代わりになる技術がなかったとしたら利用に躊躇してしまうのは当然だろう。
ローカルデータベースについてはエラーが出てしまった
IE8以降でHTML5への取り組みが促進されたとしても、既に普及しているIE6、7がそのままであれば意味がない。そこでGoogleが提示したのがGoogle Chrome Frameだ。Google Chrome FrameはIEのアドオンであり、IEの中にGoogle Chromeを埋め込んでしまうソフトウェアだ。
確かにGoogle ChromeであればHTML5をサポートしており、Webアプリケーションの実行速度も速い。だがまだマイナーな部類で、IEのシェアと比べると圧倒的に低い。そのため、IE向けに作られてしまっているサイトはGoogle Chromeで表示できない可能性がある。Google Chrome FrameはHTML5を使っているサイト側で予め指定されたメタタグを埋め込むことで動作感知するので、その他のサイトではこれまで通りIEが動作するようになる。
IEでも動いた!
そのメタタグが埋め込まれたサイトではレンダリングエンジン自体がGoogle Chromeになるので、コンテクストメニュー(右クリックメニュー)も変更される。またGoogle Chrome Frame自体開発中であり、一部HTML5の動作がおかしい場合があるようなのでご注意いただきたい。Canvasタグやローカルデータベースの他、JavaScriptの動作も高速化する。
動作はWindows XP SP2またはVistaとIE6〜8の組み合わせとなっている。メニューなどは特にないので、一度インストールすると殆ど意識することはなさそうだ。寄生するようで少し怖い気もするが、社内でIEが規定となっている中、Webアプリケーションを使いこなしたいという場合はこれが答えなのかもしれない。
コンテクストメニューは変わってしまう
Google Chrome Frame - Google Code