各ベンダーの意向が揃わず、HTML5での仕様策定が断念されたvideoタグではあるが、オンラインでの動画閲覧がこれだけ広まっているのであればやはり何らかの仕様が欲しいだろう。そんな企業の思惑を越えて動けるのが開発者だ。

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Safari4の場合

 

videoタグはHTML5をサポートしたブラウザでしか動かないが、旧来のブラウザでも可能にするのがvideo4allだ。

今回紹介するオープンソース・ソフトウェアはvideo4all、多数のブラウザでvideoタグを利用可能にするJavaScriptだ。

video4allはvideoタグを各ブラウザの仕様に合わせて表示を変更するJavaScriptライブラリだ。対応するのはFirefox 3.0/2.0、IE6〜8、Opera、Safari2、Chromeとなっている。Safari4やFirefox3.5についてはvideoタグがそのまま使われる。

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Firefox3の場合

 

指定した動画をFlashビデオプレーヤでラッピングする方式になっている。Flash形式であれば大抵のブラウザでは対応しているのでvideoタグでも問題ない。embdタグを各ブラウザに合わせて書くよりもよっぽど簡単だろう。

使い方は簡単で、videoタグとsourceタグを使うだけで良い。後はvideo4allが各ブラウザに合わせて良いように取り扱ってくれる。ごく手軽に使えるので便利だ。audioタグに対応していないなど多少の問題はあるが、それでもvideoタグの仕様策定が停止した今だからこそ使えるライブラリと言えそうだ。

 

video4all - Google Code

 http://code.google.com/p/video4all/