クローキーのような技術を使えば、人がまるで別な空間にいるような映像を作り出すことができる。だがこれは一部を投影するのが精一杯だ。体の一部を別なものに置き換えて表示してしまうような技術があればもっと面白い映像が作れそうだ。

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左に映し出された映像から右側の映像が出来上がる

 

そのような操作を行うのに特別な機器は必要ない。Webカムとコンピュータ、それにehciがあれば良い。

今回紹介するオープンソース・ソフトウェアはehci、リアルタイム顔認識ライブラリだ。

ehciはWebカムを通して映し出される顔を認識し、その部分を3Dポリゴンに置き換えて表示することができる。Windows向けのデモアプリケーション(0.4)では顔のモデリングが限度だったが、最新版の0.6では顔以外の映像をそのまま投影できるようになっている。

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Windows版

まるで石仮面を被ったような映像がehciによって映し出される。もちろん顔を傾けたり横を向いたりするとモデリングされた顔も動いてくれる。将来的にウマの被り物や、ウルトラマンの被り物にすることだって考えられる。セミナーで顔出し不可の場合はehciで笑い男に変えてからネット配信することもできそうだ。

リアルタイムに認識し、モデリングした上で投影するなんて高度な技術が廉価な環境で組み上がってしまう。ARにも似た面白いソフトウェア&技術だ。

 

ehci - Google Code

 http://code.google.com/p/ehci/