コンピュータによる音楽分析を体感する「Echo Nest Remix」
コンピュータは少し前においては人間にしかできなかった分野をどんどん可能にしている。単純な計算処理はもちろんのこと、日本語の分かち書きや5W1Hの抽出などをやってのけるエンジンも存在する。フィーリングによっていた解析も可能になっているのだ。
下が変換前、上が変換後の曲。1分に縮まっている
最近ではさらに一歩踏み込み、テキストから音楽の分野に踏み込んだようだ。それを体感できるのがEcho Nest Remixだ。
今回紹介するオープンソース・ソフトウェアはEcho Nest Remix、Echo NestのAPIを操作するPythonライブラリだ。
Echo Nestでは音楽を解析し、別なフォーマットに変換したり操作するAPIを提供している。それを機械的なメタなどなどを元にするのではなく、実際の楽曲データを元に解析する点に特徴がある。これはマシンリスニングと呼ばれる、MITの研究結果によるものらしい。
実行している様子
Echo Nest Remixではそのサービスで提供されているAPIを使い、手持ちの音楽データを操作することができる。例えば曲を1分に縮めるというものがある。これは特徴をつかみつつ、範囲内の長さに収めてしまうというものだ。
APIでは曲のテンポやセグメント、音の強さ、キーなどのデータを得ることができる。曲をうまくつないだDJのようなWebサービスも開発され、Echo Nest Remixを利用している。曲をサマライズしてしまうというのは面白い内容だ(曲のイメージは相当変わるが)。サンプルとして音楽以外にも動画でアップロードされているものもある。
音楽はMP3のようにデータ化されるが、それを聴くというのは感性による所が大きい。そんな分野に一歩踏み出したEcho Nest RemixはLast.fmのような集合知とはまた違う楽しさを見いだしてくれるかも知れない。
echo-nest-remix - Google Code