ついにここまで来たか、という感じのする技術だ。2008年になってからマルチタッチが急速に注目を集めだし、各種ライブラリが登場した。はじめはまさに技術者向けで、テクノロジープレビュー的なものが多かったが、ついに一般ユーザでも手の届くものになりそうだ。

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GUIで設定を変更できる

 

マルチタッチシステムを実現するためには解決すべき問題が(ハードウェアを含め)色々ある。だが、ソフトウェア面で言えばここまで簡単になっている。

今回紹介するオープンソース・ソフトウェアはtbeta、マルチプラットフォームで動作するマルチタッチシステムだ。

tbetaは他のマルチタッチシステムと同じく、Webカムを使って複数の指先を感知する。そのため、周囲が暗く指先の部分が明るいほど認識率が高くなる。tbetaではそのためのキャリブレーションソフトウェアをGUIで提供している。

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サンプルアプリケーション

 

さらにこれまでのものでは認識している状態について分からなかったのだが、tbetaでは認識されている箇所が四角い枠となって表示されるので分かりやすい。また、各種パラメータを変更することで認識率を高めることもできる。

サンプルのFlashファイルは写真を拡大したり移動したりひっくり返したりできるアプリケーションになっている。マルチタッチ自体はプロキシであり、認識されている情報を他のソフトウェアに引き渡すのが役割だ。マルチタッチを使って何をしたいか…それはまさにあなた次第と言える。

ここ半年くらいの間に一気に成長しているマルチタッチシステム。ハードウェアも簡易的な実現方法に目処が立てば、一気に普及するかも知れない。

 

The Beta Release

 http://tbeta.nuigroup.com/

nuigroup - Google Code

 http://code.google.com/p/nuigroup/