最近は一つの開発プロジェクトであっても拠点を分けて進めたり、支店間をインターネットでつなぐなど、ワーキングスタイルにもネットワーク性が出始めている。そうなると、これまではLAN内部だからと思っていたデータをインターネットを介して共有する必要が出てくる。そうした時の鍵になるのがVPNだ。

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起動したところ

 

VPNというと、設置までの手間ひまや技術的な問題が多数あるように感じられる。だが、オープンソースを使うことでその問題は解消できそうだ。

今回紹介するオープンソース・ソフトウェアはtinc、マルチプラットフォームで動作するVPNデーモンだ。

tincはLinux、BSD系、Mac OSX、SolarisそしてWindows上で動作するソフトウェアだ。IPv6への対応も行われている。データはOpenSSLを使った暗号化に加えて圧縮して転送速度に考慮されている。

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ファイル一覧

 

Windowsであってもコマンドプロンプトを利用して起動するが、最終的にはサービスとしてインストール、起動することが可能だ。設定ファイルも簡単なもので、一度設定してしまえば運用は手軽だろう。

IPSecではないので、その点はご注意いただきたい。ただし、セキュアであることを厳密に求めない場合であれば、ごく手軽に導入できるVPNソリューションとして検討の余地があるのではないだろうか。

 

tinc

 http://www.tinc-vpn.org/