こ、これは強烈に面白い。

誰しもが一度は考えたことがあるだろう。映画の中に入り込んで、主人公と肩を組んだり、映像に紛れ込んだ余計なものを手で払いのけたりして動画を自分の思い通りに操作するのだ。

dimp1.png
騎手に沿って動画を動かす。グレー部分は元々ない部分が補完されたもの

もちろんそれは現実離れしているかも知れない。だが、現代の技術はここまで進歩しているのだ。

今回紹介するフリーウェアはDimP、動画のオブジェクトを操作する技術&ソフトウェアだ。

DimPは動画の中に存在する人やものなど動くものを認識する。固定カメラでの背景はもちろん、カメラが動いている状態であっても動きの少ないものは背景として認識される。

entrance12.png
動画をちょっとずつ動かせる

そしてその動いていると認識されたものは、オブジェクトをドラッグすることで、その動線に従って動かすことができるのだ。通常の動画ではタイムラインベースで、時間に従って全体が動くという感じだが、DimPではオブジェクトベースで物体の動きを観察することができる。もちろん全体のオブジェクトも動くのだが、これまでの動画の操作とは全く異なる感覚だ。

幾つかのオブジェクトが組み合わさっている場合も、それぞれ別なものとして認識される。車をドラッグして駐車場まで動かしたり、サッカー選手一人の動きに注目して動かしてみたりと非常に面白い。

乗馬している動画は特に面白く、元々は動いているカメラのはずが、DimPでは固定カメラのように映し出される。これは背景と動いているものとを正しく認識しているからなのだろう。

さらに自分のオリジナル動画をDimP対応にすることもできるようだ。あまり長い動画は無理なようだが、興味のある方は試してみて欲しい。

DimPの面白さはYoutubeにある動画を見ても分かるが、実際に試してみると特によく分かる。サンプル付きのプレーヤが公式サイトにあるので、ぜひダウンロードし、新しい技術を体験してみて欲しい。

 

via DimP changes the way you navigate videos with image manipulation [Download Squad]

DimP - A Direct Manipulation Video Player

 http://aviz.fr/dimp/